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ユーザー会レポート在宅勤務ユーザー会 第一回
〜場所が離れることによる課題を解決〜

2017年5月26日に、「サイボウズ Office」をご利用中で、在宅勤務を実施されている6社7名の方に集まっていただき、ユーザー会を実施しました。在宅勤務と一言で言っても、仕事に集中するための在宅勤務や、自分の時間や生き方を大切にするための在宅勤務、貴重な人材を確保するための在宅勤務など、様々な目的がありました。また、目的は、企業毎に一つではなく、一人一人の環境や考え方によって異なることがわかりました。

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今回の参加者

今回はサイボウズ Officeをご利用中の5社のユーザー様にお集まりいただきました。

会社名 事業内容 参加者 参加社からみる在宅勤務目的
RER Agency
株式会社
不動産業
社員数:7名
三瓶様(経営者) ・ワークライフバランスの向上
・通勤の負担軽減
アライツ社労士事務所 社労士事務所
社員数:6名
三輪様 ・ワークライフバランスの向上
・優秀な人材の確保
株式会社石井設計 設計事務所
社員数:77名
山口様(経営者) ・ワークライフバランスの向上
・優秀な人材の確保
株式会社えん・プロ 保育付き産後ケア 黒田様
伊藤様
・オフィスを持たない事業スタイル
株式会社
KTY四谷事務所
不動産業
社員数:3名
加藤様(経営者) ・ワークライフバランスの向上
認定NPO法人
フローレンス
社会問題を解決するNPO
社員数:535名
二河様(経営者) ・ワークライフバランスの向上
・業務効率向上
・通勤の負担軽減

今回のレポートでは、「場所が離れているときに起こりうる課題」と「その解決方法」に注目してお届けします。

活用発表

1社長が8割在宅勤務をする会社

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「任意売却エージェント.com」を運営する不動産業のRER Agencyでは、社長である三瓶様自身が、営業日の約8割を在宅勤務しています。 従業員は、完全歩合制の営業と、週に2日出社する事務スタッフ2名、新潟在住のWeb担当者1名です。

離れていても案件の進捗だけは把握したい。

RER Agencyでは営業は完全歩合性のため、「成果さえ上がれば時間の使い方は管理しない(三瓶様談)」ということで、業務日報は課さず、カスタムアプリで作った「案件管理」にお客様へのアプローチを入力することをルールにしています。

カスタムアプリで案件共有することで、在宅勤務が多い社長や事務スタッフ、協力いただく司法書士事務所による先回りのフォローが可能になり、案件のスピードが早くなっています。

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電子データで完結するものは印刷しないやり方でリスク回避。

紙が多いイメージの不動産業ですが、営業への資料共有はファイル管理で実施しています。営業は、ノートパソコンにもタブレットにもなる2 in 1のパソコンを利用し、ファイル管理にある資料やカスタムアプリに添付された資料をタブレットに表示させ、お客様への説明を行っています。

離れたメンバーでも、クラウド上でファイルを共有することができ、また重要な情報が書かれた紙を紛失するというリスクも回避できています。

2埼玉の従業員を雇う名古屋の社労士事務所

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アライツ社労士事務所は、人事労務に関する問題解決や、社会保険の手続きや給与計算のアウトソーシングを請け負う、名古屋の企業です。三輪様は、夫の転勤に伴い埼玉県で完全在宅勤務をしています。
在宅勤務に踏み切ったのは、社労士事務所の業務内容が専門的で新しい人材の獲得が難しいという背景もありました。

離れていると控え伝票が見えない。郵便物の発送履歴を共有。

郵便物の発送が多い業務のため、いつ、誰宛てに、どの業者で(郵便なのかヤマトなのかなど)発送したかを共有するカスタムアプリを運用しています。

書類発送に関する問い合わせの入電は、名古屋の事務所に入ることが多く、その際にスムーズに発送状況を回答できるようになっています。

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電子申請の進捗もカスタムアプリで共有。

役所への申請も、電子申請が主なため、在宅でも十分に勤務が可能です。

ただし、クライアントからの進捗確認は、名古屋の事務所に入ることが多いため、郵便物の発送履歴と同様、申請の進捗を共有するカスタムアプリを運用しています。

3優秀な人材を失わないために
在宅勤務を導入した会社

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株式会社石井設計グループは、建築設計・構造設計・設備設計の技術者を有する、設計事務所です。群馬県の高崎と前橋に拠点があります。
もともとフレックスタイム制(コアタイム: 10時〜15時)を導入する、柔軟な勤務体系を持つ会社でしたが、夫の転勤で通うことができなくなった優秀な従業員のために、完全在宅勤務も可能にしました。
設計士は工事監理のため、日中は外出することが多く、毎週月曜午前中の会議のみ、出社義務を課しています。

すれ違いでも把握できる、二種類の日報。

石井設計では、二種類の日報を運用しています。

一つは「個人日報」で、その日にどの様な内容の仕事を何時間行ったかを記載します。個人日報は、本人と上司のみ閲覧可能になっているのも特徴です。また、個人日報では労働時間の計算ができるようになっており、そのままCSV書き出しを行って給与計算に利用しています。

二つ目は、「プロジェクト業務日報」です。

プロジェクトに対しての工数や内容を記載します。プロジェクトの進捗把握が可能で、月に1回書き出すことで、工数管理ができる作りにしています。

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4リアルオフィスを持たない会社

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株式会社えん・プロは、産前産後の女性向けに出張の保育付きリフレ【みまもりリフレ】を提供しています。社長は家族都合で海外在住、スタッフは全員在宅勤務またはお客様先で勤務するため、リアルオフィスを持たない選択をしています。

現場スタッフは、使い慣れた連絡手段が必要。

えん・プロでは、現場スタッフと本部スタッフの連絡相談に、グループウェアとLINEを併用しています。グループウェアを導入してから日が浅いため、情報がしっかりと伝達できるように、スタッフへの連絡はLINEで行い、同じ内容を履歴としてグループウェアに残すという運用にしています。保育やリフレの現場では、パソコンに不慣れなスタッフも多く、できるだけストレスなく効率良く情報を共有しつつ、全員が同じ情報を確認できるための工夫でもあります。

スマートフォンでいかに見やすくできるかも課題。

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自分の出勤可能なシフト登録や、お客様先での次回予約など、スケジュールに関する共有は、グループウェアで行っています。
スマートフォンに最適化された画面でグループウェアを確認できる、モバイルビューや専用アプリを知らないスタッフもいそうだということで、スマートフォンで快適に使う方法について、周知していく予定です。

5在宅勤務を普通にするために社長が実践する会社

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株式会社KYT四谷事務所は、司法書士事務所系列の不動産屋です。代表の加藤様は、四谷司法事務所とKYT 四谷事務所という二つの顔を持っています。
KYT 四谷事務所では、スタッフのワークライフバランス向上のために在宅勤務利用者を拡大していきたいと考えています。

スタッフの意識改革のため、毎朝2時間在宅勤務を行う。

スタッフそれぞれが自分で毎日の仕事を見定め、時間配分を決めることができるようになれば、在宅勤務でも業務が進められると考えており、毎朝報告書で今日のToDoを共有し、1日の終わりには、掲示板に翌日の予定を時間付きで記載するルールにしています。

加藤様は、朝の在宅2時間を利用して、前日のスケジュールを確認し、コメントをつけています。報告書や日報は、スタッフの自立を目的にしているので、予定通りの時間で進めることができたのかという細かいチェックをしないのもポイントです。自ら予定をたて、実践し、改善するサイクルを自ら作ってもらえるようにしています。

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離れていてもモチベーションを維持する工夫。

毎朝「トップページでの連絡」機能を使って、一日の行動指針を周知しています。例えば、金曜日であれば「週末はお客様が色々と動くので、今日(金曜日)に準備をしておきましょう」といった指針を示すことで、離れていても同じ目的に向かって仕事ができると考えています。

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6集中時間の確保のために在宅勤務を導入

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NPO認定法人フローレンスは、病児保育・待機児童・障害児保育などが抱える様々な社会問題を解決するためのNPOです。
プロジェクトが立ち上がるスピードが早く、ミーティングが多くなりがちなため、当初の在宅勤務導入の目的は、自分の集中時間を確保し、生産性を上げるためのものでした。

目的が追加されていく中で確保しにくくなった集中時間。

フローレンスでは、ワークライフバランスの向上、朝時差通勤などの目的に在宅勤務の目的が広がるのに伴い、在宅でもミーティングに参加可能なITツールを導入していきました。便利になった一方で、当初目的にしていた集中時間の確保が難しくなるというデメリットがありました。

そこで、フローレンスでは、「在宅」「引きこもり」という予定メニューを作成し、スケジュール上で意思表示をする運用を行っています。

「在宅」とは、在宅勤務するということ。「引きこもり」とは、在宅・出社に関係なくミーティングを入れて欲しくない時間をブロックしている意味になります。

まとめ

従業員規模も業態も異なる企業のユーザー会でしたが、それぞれの課題と解決方法について共感し、活発な意見交換が行われました。

特に、アライツ社労士事務所様の「郵便物の発送履歴」アプリは、多くの方がメモをとっていたように思います。

他にも、在宅勤務のルールや、ITツールの利用についての情報もいただきましたので、別の機会にレポートしたいと思います。

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