ハドルパートナー交流会レポート「一番業務効率化できた!」サイボウズ Officeの機能とは?
サイボウズの東京オフィスで、一回目のハドルパートナー事例研究会を開催しました。今回は「サイボウズ Officeで一番業務効率化できた機能とは」をテーマに、参加いただいたハドルパートナーの皆さまで研究を深めました。当日の様子をレポートします。
INDEX
今回の参加者
今回の交流会は、6社9名のハドルパートナーにご参加いただきました。

株式会社メカ
原田様
営業部長。熊本出身。新卒で入った会社が9月になくなってしまい、親族の経営するメカに入社。当初は3年の修行の予定でしたが、メカの仕事を続ける覚悟が決まりました。

株式会社メカ
水嶋様
製造部。中国出身。大学4年生のとき、メカでアルバイトをしていました。その後、卒業後のビザが欲しくて社員として入社。今ではメカの仕事がとても好き。

医療法人豊資会
中島様
システム課長。化学専攻でしたが、前の会社に入ったときは、なぜか電算部に。それがきっかけで、システムの道へ。

株式会社スワロースポーツ
矢野様
代表取締役社長。実家をついで、スワロースポーツを法人化。全員経営を目指し、社内の情報共有を重視しています。

株式会社スワロースポーツ
大畑様
Webチームリーダー。野球がきっかけで、スワロースポーツに入社。最近は、野球よりも、仕組み化、組織づくりに興味を持っています

株式会社un.
湯浅様
代表取締役。初めて切ってもらった美容師さんに憧れ、美容師に。美容室に通えない人にも美容サービスを提供したいという夢を叶え るため、起業。

株式会社ワークアカデミー
與田様
Web開発グループチーフ。営業部門で入社しましたが、コンピューターで問題を解決することが好きで、システムの仕事をするようになりました。

株式会社ワークアカデミー
佐藤様
執行役員 東京支社長。金融系、従業員満足度を上げる仕事を経て、現在はワークアカデミーで教育改革の仕事をしています。「いいね!」のチェックが寝る前の楽しみ。

学校法人東洋大学
藤原様
情報システム課 課長補佐。元パソコン少年で、現在は好きなコンピューターで誰かの役に立つという、お仕事をされています。
活用発表
1それぞれの部門で使いやすい納品管理アプリ
「サイボウズ Office」を導入して4年になる株式会社メカ。揚げ物を扱う飲食店で使われる油のろ過器など、厨房機器を製造されています。今回一番業務効率化できた機能としてご紹介いただいたのは、カスタムアプリで作った「納品管理アプリ」です。
「無意識に意識」できることがポイント

「納品管理アプリ」は、営業部が受注してから製造部が発送するまでの予定を管理する、カスタムアプリ。このアプリのポイントは、カレンダービューで、出荷日や納品日が見やすく表示されるところです。これまでは、出荷日や納品日はExcelで管理していて、製造の現場ではそれをホワイトボードに転記していました。これをカスタムアプリ化したことで、部署間で受注情報を共有しやすくなりました。また、集計機能があるため、受注金額の予測も立てやすくなりました。

最近改善したのは、「サイボウズ Office」のトップページに「納品管理アプリ」をカレンダー形式で表示させること。「サイボウズ Office」のトップページは、個人ごとに必要なパーツを組み合わせて作ることができます。部署によって優先度の高い情報が異なるため、製造課長のトップページには出荷日カレンダーが、営業課長のトップページには納品日カレンダーが表示されています。 日々利用する「サイボウズ Office」のトップページに表示されることにより、製造部門にとって重要な「出荷日」や、営業部門にとって重要な「納品日」を無意識に意識できるようになりました。
2現場主導の業務改善を支援
福岡県内で医療・介護事業を運営する豊資会グループ。グループウェアの他にも、医療や介護の業務システムを利用している豊資会では、複数のシステムに同じような内容を登録しなくてはいけない、という悩みを抱えていました。この問題を、グループウェアと業務システムの連携によって、解決することができました。
電子カルテのAPI連携で、調整や入力の手間が減った

電子カルテと「サイボウズ Office」をAPIで連携してから、手術予定の調整を効率化できました。電子カルテに手術の予定を入れると、「サイボウズ Office」のスケジュールにも反映される仕組みになっています。
連携前、医師は電子カルテ上に登録されている診療スケジュールと「サイボウズ Office」に登録されている診療以外のスケジュールを見比べながら、手術のスケジュールを決めていました。API連携ですべてのスケジュールを集約できるようになってからは、「サイボウズ Office」のスケジュールだけ確認すれば、新たな予定を入れることができるようになりました。
また、手術の予約業務も効率化できました。手術の予約は、看護師が毎日10件ほど登録しています。これまでは、電子カルテに登録されたスケジュールを「サイボウズ Office」に転記したり、手書きの手術予定表を作成したりする必要があったため、1件あたりの予約に15分ほどかかっていました。システム連携によって、予約の登録作業を5分ほどまで短縮することに成功しました。
業務改善は現場で。カスタムアプリのスペシャリスト養成講座
職員が480名ほどの豊資会ですが、システム課はわずか3名。「システム管理が大変ではないですか?」という質問に中島様は、「カスタムアプリの設計は現場でできるように、スペシャリスト養成講座をやっています」と紹介してくださいました。
養成講座はどんな活動をしているのかというと、27名ほどのメンバーが所属していて、主に「カスタムアプリ虎の穴」というメッセージ上で情報交換をしています。みんなで集合して作り方を学ぶ、という時間はとっていません。業務改善をしたい!というメンバーは、「カスタムアプリ虎の穴」というメッセージを閲覧できるようになり、メンバー同士で作ったアプリの共有や、困りごとの相談ができます。中島様はメッセージでサイボウズの新着サンプルアプリの情報を発信したり、アドバイスをしたりしています。
この「カスタムアプリ虎の穴」メンバーで流行っているアプリは、「申し送りアプリ」。グループホームごとに紙の引き継ぎノートの代わりのカスタムアプリを作っているそうです。紙とは違って、過去の事例を検索しやすいことがメリットです。使いやすいように、施設に合わせて少しずつ改良されています。
株式会社メカの活用法はこちらでもご紹介しています
3 アドレス帳✕スケジュール✕報告書
野球用品のインターネット販売を行っている、株式会社スワロースポーツ。一番業務効率化した活用法は、「サイボウズ Office」のアドレス帳とスケジュール、報告書の連携です。
「もれなく、ダブりなく」がアドレス帳使いこなしのモットー

野球用品のオンライン販売をされているスワロースポーツでは、特に仕入先の情報は、きっちり登録。送料や取引条件など、忘れやすい情報もアドレス帳のカスタマイズ項目に登録して、一元管理しています。
取引先ごとに、過去のスケジュール一覧を表示できることがアドレス帳とスケジュールを連携するメリットのひとつです。「昨年は秋にこんな商談をしていたから、今年も同じ時期に同じような商談が発生しそうだ」など、先々の見通しを立てることもできるようになるのだそうです。

バイヤーチームのタスク管理もスケジュールで
スワロースポーツでは、タスクの共有もスケジュール上で行う取り組みを始めました。例えば、こちらが仕入れを担当しているバイヤーのスケジュールです。

会議の予定などはあまり登録されていませんが、その日にやるべきタスクがたくさん登録されています。優先度は予定メニューの「高」「中」などで表現され、毎日のルーティンタスクは【毎月月末まで】【毎日】などと記載してわかりやすく登録しています。タスクも社内で見える化することが目的だそうです。
現状、予定メニューは、20~30種類登録。予定メニューの種類などのルールづくりにも、現状は専任の管理者はいません。新しい取り組みは、やりたいことがある人がまず試すという文化があります。それぞれが試してみて、不都合が出たら直すという取り組み方で、特定の管理者に負担がかかりすぎずに新しいことにチャレンジすることができます。
株式会社スワロースポーツの活用法はこちらでもご紹介しています
415年間スケジュール管理で困っていない
株式会社ワークアカデミーは、大学生向けのキャリア教育や資格取得の支援などの事業を行っています。 一番業務を効率化できた機能はスケジュールで、15年間ほかのスケジューラーに乗り換えよう、という提案が出たことはないそうです。
提出物の遅れが少なくなった!"抜けていくスタイル"

ワークアカデミーで流行中のスケジュール活用法を教えていただきました。提出物の管理におすすめというこの活用方法は、まず、管理者が対象者全員を入れた期間予定を登録します。提出が完了した人は、スケジュールに「提出しました」とコメントを残し、自分は予定から抜けます。すると、提出がまだの人には、誰かが提出を完了する度に、何度も通知されるので、提出し忘れの防止になります。一方で、提出が終わると、不要な通知が来ることはありません。この仕組みを導入してからは、提出物の遅れや出し忘れが少なくなったそうです。すぐに真似して効果を出せそうなワザです。
予定調整は、予定調整機能と空き時間の確認を使い分け

会議予定は、予定調整機能を使っています。予定調整機能は、参加者や施設、日付や時間帯を登録すると、条件にあった候補日時が表示される便利な機能。
ただし、参加人数が多かったり、個人のタスクもスケジュールとして登録していたりすると、予定調整機能で空き時間がなかなか出てこないことがあります。そんなときは、参加予定のメンバーをひとまずスケジュールの参加者に入れた状態で、「空き時間を確認する」ボタンを押して、すでに登録されている予定の中から変更できそうな予定を探して調整しているそうです。
18:30以降は、グループウェアを更新しない
ワークアカデミーでは、働き方改革に取り組み中です。そんな中で、グループウェアの利用も工夫しています。それは、18:30以降はグループウェアへの書き込みはしないこと。なぜかというと、なにか書き込まれてしまうと、今業務に取り組み必要がない人までそれに反応してしまうことがあるためです。業務によって、グループウェアの閲覧は夜の時間に必要だとしても、書き込みはなるべくしないというアイデアは、他の参加者の方の心にも響いたようです。
株式会社ワークアカデミーの活用法はこちらでもご紹介しています
5残業削減&契約件数UPを実現した方法
株式会社un.では、訪問美容サービスの様々な業務に、「サイボウズ Office」を活用しています。カスタムアプリを使いこなすようになって、業務報告や請求業務の手間を削減し、さらに営業活動の見える化によっ て契約件数を伸ばすことにも成功しました。
ヒヤリハットや事故報告をパート社員にも共有できるようになった

株式会社un.では、正社員はもちろん、パート社員も「サイボウズ Office」を使って情報共有を行っています。カスタムアプリの「ヒヤリハットアプリ」や「事故報告書アプリ」では、社員だけでは なくパート社員にも共有して、全員で無事故への意識を高めています。
タイムカードアプリで、活動内容とその時間を記録

訪問美容サービス事業では、リアルなオフィスに 滞在している時間が短く、自宅から直行直帰でお客様先に訪問することが多いそうです。「サイボウズ Office」を導入する前は、大まかなスケジュールの共有だけで、細かい勤怠管理は行っていませんでした。カスタムアプリの「タイムカードアプリ」で勤怠管理をするようになって、メンバーごとの移動時間や、施術時間(Trip)、営業時間などを把握することができるようになりました。月ごとに集計できるので、営業時間が少ないのに効率良く新規の契約が取れているメンバーがいることが判明。ノウハウを共有しながら営業効率を上げる取り組みを行っています。
「全社員がもれなく登録するのは大変ではないでしょうか」という質問に対し、湯浅様は「導入時にもれなく登録することの重要性について、社内のメンバーに何度も周知することで、登録もれはなくなりました」と回答されました。また、新しいメンバーが増えると、入社後にサイボウズ講習を1時間ほど実施しています。その講習の中でももれなく情報を登録することの重要性を伝えています。さらに、登録忘れがないかをチェックする担当の方もいて、登録忘れを徹底的になくす取り組みを行っています。
株式会社un.の活用法はこちらでもご紹介しています
6 大きな組織でグループウェアを使ってもらうための工夫
学校法人東洋大学で、最初にグループウェアを導入したのは、2001年。それから約17年に渡り、サイボウズのグループウェアで情報共有を行っています。当初は職員のみで「サイボウズ Office」を、ユーザー数が増えた現在は「Garoon」を利用しています。利用人数は、大学の先生と職員合わせて約1800名。利用者目線に立った、運営や設計を心がけていると話す藤原様に、自然と活用が進む運用方法をお聞きしました。
掲示板とファイル管理は、利用者目線でカテゴリを作る


掲示板のカテゴリは、「教務部」「学生部」などの部署ごとではなく、「教職員向け」「事務局向け」など、誰に伝えたい掲示かでカテゴリが選択できるように、設計しています。また、カテゴリの数はなるべく減らして、掲示する人に悩ませないこともポイントです。

ファイル管理も、同じように部署名のフォルダは使っていません。組織変更のときにファイルが管理しづらくなってしまうためです。そこで、「~関連」というフォルダ名を作り、組織変更や人事異動があっても、そのまま使い続けられるようにしています。また、フォルダのレイヤーを無理にそろえるよりも、中にどんなファイルが入っているのかを利用者が想像しやすい分け方にしています。
利用者に寄り添うサポート
新入職員は、同じ部屋の先輩や同僚に「Garoon」の使い方を聞けますが、大学の教員は個人ごとの研究室で過ごす時間が長く、気軽に使い方を聞くことができません。そのため、問い合わせがあったときはとことんヒアリングして、困りごとを解決しています。
「これだけ人数が多いと、そもそもグループウェアを見てくれない人もいるのでは」という質問に対して「活用メリットを見出す工夫をしています。例えば、学内の電話番号を『Garoon』で調べられるようにしています。また、研究費の申請などで、必ず使わなくて行けないシステムの入り口に使うことで、アクセスする機会を増やしています」と回答されました。このような工夫や対話を積み重ねることで、活用メリッ トが利用者に伝わり、学部によってはペーパーレスを実現してパソコンやiPadが活用されるようになっています。
まとめ
今回、初めて開催したハドルパートナーによる事例研究会。ご参加いただいた皆さまの発表や、質問で様々な活用法や、運用のポイントを共有することができました。参加者の皆さまには、ときに真剣に、ときには笑いを交えながら、意見交換をしていただき楽しい研究会になりました。ありがとうございました。
