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ユーザー会レポートサイボウズ Office活用勉強会
〜自慢のカスタムアプリを共有しよう〜

2022年6月24日、活用勉強会をオンラインで開催しました。今回は「自慢のカスタムアプリ」をテーマに、6社様から活用事例を発表いただきました。その様子をレポートいたします。

今回の参加者

会社名 業種 導入時期 ユーザー数 ご利用コース
NPO法人 介護サービスさくら サービス業 2018年 300名 クラウド版
プレミアム
株式会社城戸産業 不動産業 2018年 25名 クラウド版
プレミアム
株式会社 サキコーポレーション 不動産業 2019年 24名 クラウド版
プレミアム
株式会社 アラクス 製造業 2012年 135名 クラウド版
プレミアム
キャピタル工業株式会社 製造業 2014年 12名 クラウド版
プレミアム
千代田運輸株式会社 運輸業 2019年 120名 クラウド版
プレミアム

活用事例発表

1介護福祉施設のペーパーレスと業務効率化に繋がった4つのカスタムアプリ

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NPO法人 介護サービスさくら

石原 秀俊様

NPO法人 介護サービスさくらは、名古屋市で高齢者向けの福祉施設を運営しています。今回は、これまで紙で行っていた業務を電子化した4つのカスタムアプリをご紹介いただきました。

福祉施設の運営において、施設利用者の管理は欠かせない業務の一つです。さらに同法人では、施設で開催する講座の受付・管理業務も行っています。まずはこの2つの業務を効率化した「利用者台帳」アプリと「講座申込」アプリについて紹介されました。

以前は利用者台帳を紙のカードで管理しており、その数は1,400枚以上だったといいます。さらに、利用者台帳は年に一度、登録情報に変更がないかを確認し更新する必要があったのですが、どれがいつ更新されたのかを把握するのに手間がかかっていました。「利用者台帳」アプリはその台帳を電子化したもので、利用者情報の管理はもちろんのこと、タブレットの画面で利用者に登録内容を確認してもらえます。更新日時をひと目で確認できて嬉しいと石原氏は語ります。

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「利用者台帳」アプリの画面

また、同法人では年間15種類の講座を開催しており、その申込状況を「講座申込」アプリで管理しています。

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「講座申込」アプリの画面

集計を活用して申込状況を確認できるので、辞退者が出た場合は追加受付を適宜行うなど臨機応変に対応できます。また、紙ベースで管理していたときは最新情報をリアルタイムで把握しにくかったのですが、同アプリで管理するようにして以降、いつでも最新の状況を確認できるようになりました。

次に、講座運営に関する業務を電子化した「講座マスタ」アプリと「講座月間予定表」アプリが紹介されました。「講座マスタ」アプリはいわば講師台帳で、講座を担当している方の個人情報を管理するものです。

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「講座マスタ」アプリの画面

そして「講座月間予定表」アプリは、講座に関する様々な情報を管理するアプリです。講座の月間/年間スケジュールや実績管理だけでなく、講師への謝礼金額の算出、参加者数の把握などにも用いられます。

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「講座月間予定表」アプリの画面

こうして活用されているアプリへの入力の手間を削減する工夫として、同社では2つのアプリを紐付けて関連データを自動で入力できるルックアップを活用しています。ルックアップを使えば、あるアプリの項目に入力されている情報を、別のアプリの関連する項目にも自動的に入力できます。例えば「利用者台帳」アプリと「講座申込」アプリを紐付け、利用者の名前から住所や電話番号などの情報を「利用者台帳」アプリから参照し、「講座申込」アプリに入力できるという具合です。これにより、講座の申し込みがあった際に同じ内容を何度も入力する必要がなく、入力ミスを防ぐこともできます。

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上記のように、2つのアプリを紐付けている

同様に、「講座マスタ」アプリと「講座月間予定表」アプリについても紐付けを行うことで、講師情報を「講座マスタ」アプリから引用し、「講座月間予定表」アプリに入力しています。

なお石原氏は、上記のような設定や操作方法について、カスタムアプリのサンプルやマニュアルなどを参考に、徐々に理解を深めていったといいます。

2お客様情報の転記の手間を削減!住宅の販売管理に欠かせない4つのカスタムアプリ

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株式会社城戸産業

藤田 尊士様

株式会社城戸産業は大阪府東大阪市の不動産会社で、新築分譲住宅の販売や注文住宅の建築、不動産仲介などを行っています。今回は、住宅の販売管理の流れを管理するカスタムアプリの活用事例が紹介されました。


同社では、住宅販売における取引フェーズを「反響(来店・資料請求など)」「契約」「引き渡し」の3つに大別しています。以前はフェーズを移るたびに、お客様情報を関連ファイルに転記していたので手間がかかっていました。これを効率的にするために、4つのカスタムアプリを作りました。

「反響台帳」アプリ

お客様から物件の資料請求などがあった際に、お客様名・経由媒体・希望の分譲地やエリア・担当営業などを記録するアプリです。問い合わせの際に物件の希望条件などがあればそれも漏れなく登録します。

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「反響台帳」アプリの画面
※実際にお使いの画面を元に作成したデモ画面です。

「分譲地基本情報」アプリ

同社が分譲している物件情報のデータベースです。物件の住所や建築工事担当に加え、販売可能な戸数の有無やその数を管理しており、問い合わせの際に活用しています。

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「分譲地基本情報」アプリの画面

「販売中〜契約済区画情報」アプリ

同社が販売している新築物件の物件情報を管理するアプリです。土地や建物の価格、敷地面積などの詳細情報がまとまっています。

入力における手間を削減するための工夫もいくつか紹介されました。例えば、分譲地情報を蓄積する「分譲地基本情報」アプリと紐づけているため、分譲地名を入力すると、住所などを参照できます。また、敷地面積を入力すると坪数が算出されるなど、頻繁に行う計算を自動計算でできるようにもしています。

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「販売中〜契約済区画情報」アプリの画面

さらに、間取図や契約書のデータは標準機能である「ファイル管理」と連携させています。その都度ファイルを添付するのではなく、ファイル管理と連携させるメリットは、常に最新のデータを利用できることにあるといいます。特に図面など、たびたび変更があるものは誤って更新前のデータを添付するミスも発生しやすい。このようなミスを防ぐためにも、「ファイル管理」に集約されたデータを引用することで、いつでも最新の図面を確認できています。

「引渡済顧客台帳(売主)」アプリ

引渡しが完了すると、「販売中〜契約済区画情報」アプリから契約者情報を参照して同アプリに入力します。これで住宅販売における一連の流れが完了します。

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「引渡済顧客台帳(売主)」アプリの画面

このようにアプリとアプリを紐づけ、一つの情報を複数のカスタムアプリで利用することで、住宅販売における顧客管理を効率よく、かつ入力ミスなく行えるようになりました。
なお藤田氏は、上記のようなカスタムアプリの設定を行うために、サイボウズのカスタマーサポートを頻繁に利用したといいます。「こうしたいのだけど、どうすればいいですか?」と質問をすることで、理想の使い心地のカスタムアプリを構築しました。

3どのスタッフでも物件情報を探しやすい!工夫を凝らした「空室募集一覧」アプリ

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株式会社 サキコーポレーション

糸村 南様

株式会社 サキコーポレーションは、沖縄県の不動産会社です。今回は、内勤者のスムーズなお客様対応に役立った、賃貸空室物件を管理する「一般賃貸空室募集一覧」アプリについて紹介がありました。

同社ではお客様から物件の問い合わせがあった際、内勤者がお客様の要望に合った物件を探し、営業メンバーの予定を見ながら内見予定を設定します。このとき内勤者が物件情報を確認するために利用しているのが同アプリです。
このアプリは物件の空室状況や住所などの情報を管理しており、内勤者が物件を案内しやすいような工夫がされています。

工夫① 絞込を活用し、エリア別に物件を表示

各物件の市町村ごとの絞込を設定。お客様から希望のエリアの指定があれば、該当の絞込を選択するだけで、適切な案内ができます。

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絞込を活用した「一般賃貸空室募集一覧」アプリの画面

工夫② 条件書式を活用し、色分けをして物件の空き状況をわかりやすく表示

新着の物件(物件の状況を示す項目が「New!!」の場合)をピンク色で表示するような設定を行うなど、漏れなく案内できるように工夫されています。

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条件書式を活用した「一般賃貸空室募集一覧」アプリの画面

内勤スタッフはこの「一般賃貸空室募集一覧」アプリを見ながらお客様とやりとりした後、内見日を決めていきます。営業スタッフの予定を標準機能「スケジュール」で確認し、空き時間に内見予定を登録すれば案内は完了です。
このように使いやすさ・見やすさを追求したアプリを作成することが、どのスタッフでも物件情報を把握しやすく、お客様に適切な案内ができる体制作りに役立ったといいます。それだけでなく、営業スタッフの予定を見ながら内見日を決められることで、内勤スタッフと営業スタッフがより連携して業務を行えるようになりました。

同社では他にも、売買物件や米軍関係者向けの物件も「一般賃貸空室募集一覧」アプリと同様に管理しています。さらに部門別にもアプリを作成し、スタッフ間で情報共有を行っており、「カスタムアプリを使うことで、各々の業務がどんどん可視化されています」と効果を語りました。

4ちょっとした業務の効率化に便利!用途に合わせた様々なカスタムアプリ

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株式会社 アラクス

中西 裕一様

株式会社 アラクスはノーシンなどで有名な製薬メーカーで、近年はウレタンマスク「PITTA MASK」販売にも力を入れています。今回は、SNS投稿管理や採用スケジュール管理など、日々の業務を効率化したカスタムアプリの事例が紹介されました。

同社では、「この業務をもっと効率よく行いたい」という各部署からの声を元に、中西氏がカスタムアプリを作成し、業務効率化に役立てています。こうして作られるカスタムアプリは、サイボウズ Officeが配布しているサンプルアプリを活用することもあれば、一から作ることもあるといいます。
まずは、サイボウズ Officeが配布しているサンプルアプリを使った3つの活用事例が紹介されました。

「SNS投稿管理」アプリ

1つ目はTwitterやInstagramへの投稿内容や日時を共有できる「SNS投稿管理」アプリです。サンプルアプリ「SNS投稿管理」を元に活用しています。カレンダービューを使えば、「いつ・どのような」投稿を予定しているのかをメンバー内で共有できるほか、レコード詳細画面では投稿の詳細な日時・投稿媒体・内容に加えて投稿状況を確認できます。

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「SNS投稿管理」アプリの画面

「プロジェクト管理」アプリ

2つ目は、「PITTA MASK」のPR投稿企画を管理する「プロジェクト管理」アプリです。こちらもサンプルアプリ「プロジェクト管理」を元に、アレンジを加えて利用しています。同アプリは、PR投稿を依頼したいSNSアカウントの情報を記載し、実際に依頼するかどうかをメンバー内で判断するほか、依頼後の投稿状況の記録にも使われています。

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「プロジェクト管理」アプリの画面

「採用スケジュール管理(新卒)」アプリ

3つ目は「採用スケジュール管理(新卒)」アプリで、サンプルアプリ「新卒向け説明会管理」を元に作られました。主に採用面接のスケジュールや面接結果の管理に用いられています。
なお、面接日をスムーズに決定するため、「カウントボタン」機能を活用していることがアレンジのポイントだと中西氏は語ります。各社員が対応可能な候補日のカウントボタンをクリックすることで、どの日程に何人対応できるのかをひと目で把握できています。

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「採用スケジュール管理(新卒)」アプリの画面
※実際にお使いの画面を元に作成したデモ画面です。

続いて、社内の課題を元に一から作成し、社内展開に向けて準備を進めている「名刺申請」アプリと「PITTA MASKプリント依頼」アプリについても紹介がありました。
「名刺申請」アプリは、総務部に名刺発注を依頼するためのものです。 これまで同社の名刺申請フローには、拠点ごとに申請手順が違う・紙媒体での確認や押印に手間がかかるなどの課題がありました。これらを解決し、申請作業の流れを簡潔にするために同アプリを作成したといいます。
また、「PITTA MASKプリント依頼」アプリは、他社から「PITTA MASK」のコラボ企画の提案があった際に、企画内容・顧客情報・進捗状況などを管理するためのアプリです。 この業務も、以前は複雑な対応フローで「誰が・いつ・どの顧客から・どのような内容の」提案を受けたのかを共有できていませんでした。依頼を重複して受けるリスクがあるとして、このアプリが作られました。

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「名刺申請」アプリと「PITTA MASKプリント依頼」アプリの画面

「名刺申請」アプリや「PITTA MASKプリント依頼」アプリを作成する際、中西氏は「現状の業務フローをなぜカスタムアプリに置き換える必要があるのか」を資料にまとめて社内に説明しました。課題を共有し、それをカスタムアプリでどう変えられるのかを説明することで、丁寧に社内展開を進めているのです。

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このように、少しずつ会社に提案を行い「ちょっとした業務」の改善を行っている中西氏。今回の活用研究会で他社の活用事例を聞き、今後の自社での更なる活用に活かしていきたいと述べて発表を締めくくりました。

5製造業の部品発注や在庫管理に!3つのカスタムアプリで手間を削減

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キャピタル工業株式会社

松口 憲介様

キャピタル工業株式会社は、東京都調布市にある高圧プランジャーポンプ専業メーカーです。今回は、部品の発注や在庫管理などの手間を削減した3つのカスタムアプリが紹介されました。

「発注依頼/履歴」アプリ

これまで同社では、部品の発注の際に手書きや表計算ソフトで注文書を作っていました。しかし、「誰が・いつ・どの案件の部品を」発注したのかなどの情報がうまく共有されていませんでした。これにより、二重発注が起きる・前回の発注内容を探すのが手間・商品名の書き方が統一されていないなどの課題があったといいます。これらの課題を解決すべく、同アプリが作成されました。
このアプリでは、発注内容の詳細や納期などをいつでも確認できるだけでなく、過去の発注実績を検索・再利用できます。これにより発注の際にかかっていた手間を削減できたといいます。注文書の印刷も不要になり、ペーパーレスにも繋がりました。

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「発注依頼/履歴」アプリの画面

「在庫管理」アプリ

2つ目は「在庫管理」アプリです。ポンプ専業メーカーの同社には、3万点ほどの部品があります。しかしこれまでの在庫管理方法は、倉庫に行って現物の数を数えて確認するというアナログなものでした。その結果、近くの棚に目的の部品があることに気づかずに新規に発注してしまうこともありました。
同アプリで在庫を管理するようになって以来、発注前に在庫を確認でき、過剰在庫を防ぐことができました。さらに、いつでもどこでも在庫状況を把握できるので、商談時にスマホで部品の在庫数を確認し、製造可能個数を割り出すなど、業務の質向上にも繋がりました。

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「在庫管理」アプリの画面

なお、同社には部品情報を管理する「商品マスタ」アプリがあり、それぞれの部品に倉庫管理番号を振っています。先ほど紹介した「発注依頼/履歴」アプリや「在庫管理」アプリと「商品マスタ」アプリを紐づけることで、倉庫管理番号から「商品マスタ」アプリの該当部品情報を確認できるようにしています。

「受注状況管理」アプリ

最後に紹介があったのは「受注状況管理」アプリです。これまで、受注した案件の製造状況を知りたい場合は直接工場に確認しに行ったり、担当者に聞いたりする必要がありました。 同アプリには作業状況が細かく記録されているので、現場に足を運ばなくても進捗状況を確認できるようになりました。また、各案件の完成目標の日付なども登録されているため、案件全体の進捗を俯瞰し、混み具合に応じて完成時期を調整するなどの対応がスムーズに行えることにも効果を感じているといいます。

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「受注状況管理」アプリの画面
※実際にお使いの画面を元に作成したデモ画面です。

こうしたアプリの活用により、製造業ならではのお悩みである在庫管理などにおける手間を大きく削減できたのです。

6過去の経験を活かして事故を防ぐ!運送事故を管理する「発生事故一覧」アプリ

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千代田運輸株式会社

浅野 真史様

千代田運輸株式会社は、トラック部品やトラックなどを自動車メーカーに輸送している会社です。今回は、輸送事故を防ぐことを目的とした「発生事故一覧」アプリをはじめとする3つのアプリが紹介されました。

メーカーへの貨物輸送を行う同社は、商品への高い品質が常に求められます。この「品質」には、商品そのものの質にとどまらず、納期や輸送時の安全性なども含まれます。特に輸送事故は、輸送時に路面から受ける振動や重量などが要因で起こる可能性があります。高い品質維持のためにも、起こりうるリスクを把握し事故を防ぐ必要があるのです。
そのため、同社では発生した事故についての情報を管理する「発生事故一覧(商品車)」アプリおよび「発生事故一覧(部品貨物)」アプリと、事故後の保険利用の進捗を管理する「保険進捗管理」アプリの3つを活用しています。

まず、「発生事故一覧(商品車)」アプリ、「発生事故一覧(部品貨物)」アプリについて紹介がありました。同アプリが「商品車」と「部品貨物」の2つに分かれているのには理由があります。同社では部品の輸送と完成車(商品車)の輸送の2パターンがあり、後者で事故が起こると最優先で対応が必要になるため、完成車の事故案件はアプリを分けてあるのです。
事故が発生すると、輸送内容に合わせて「発生事故一覧(商品車)」アプリか「発生事故一覧(部品貨物)」アプリに発生事故の日付・場所・商品の破損状況などを細かく登録し、記録を残します。

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「発生事故一覧(商品車)」アプリと「発生事故一覧(部品貨物)」アプリの画面

また、輸送中の事故に対応した保険に加入しているので、保険利用の進捗状況を管理するための「保健進捗管理」アプリも登録します。保険内容や請求月など、事故後の対応の進捗管理はもちろん、どのような事故に対してどの保険を利用したのかを後から遡れるというメリットがあります。

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「保健進捗管理」アプリの画面

このように蓄積された事故情報は、過去と類似の事故が起こったときに、その事故がなぜ起きたのかを分析するために利用されたり、対応の参考にしたりしています。また、必要に応じて親会社への報告にも使われています。
これまで同社では、事故履歴は表計算ソフトで作成し、会社のサーバーに保管されていました。この方法では類似の事故情報を探すことは難しく、過去の経験をうまく活かせずにいました。親会社から対策書の提出を求められた場合も同様に、該当書類の在り処がわからなくなることがあり、探すのに時間と手間がかかっていたといいます。
「今ではいつでもどこでも必要な情報にアクセスできるので、便利に使っています」と締めくくりました。

まとめ

今回のオンライン活用勉強会では、「自慢のカスタムアプリ」をテーマに各企業で活用されているアプリが紹介されました。中でも、商品や顧客のマスターデータを作り、紐付ける機能を用いた複数のカスタムアプリの連携についての発表について、「自社でも今後活用したい」との声が上がっていました。 自社の業務に合わせて様々なアレンジを行えるカスタムアプリ。本レポートが、皆さまの今後のカスタムアプリ活用の一助になれば幸いです。

今後も様々なテーマで活用勉強会を開催予定です。次回以降、皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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